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おことわり:一読者が作成したサイトです。

山手樹一郎の世界

 かつて、"明朗時代小説"とよばれた小説がありました。
こころ疲れたとき、悲しいとき、さびしいとき、時間をもてあましたとき、心なごませて幸せにしてくれる楽しい小説です。
 そんな、小説の書き手の一人に 山手樹一郎(やまてきいちろう、1899-1978)がいます。ほんとうにたくさんの時代小説を書きました。いろいろ楽しませていただきました。疲れをとり、心をなごませてもらい、元気づけてもらいました。感謝!感謝!です。

そんな作家の世界をまとめてみました

[プロフィール]
山手樹一郎・やまてきいちろう/1899年-1978年
本名:井口長次・いぐちちょうじ
[ identifiers | ISNI: 0000 0000 8421 7194、Wikidata : Q11468713、VIAF: 6395510、NDL : 00094440 ]

1899年(明治32年)2月11日 栃木県那須郡黒磯町に生れる。まもなく、父の東京転任により、東京田端に居住
1917年(大正06年) 明治中学校卒業。
1924年(大正13年) 東京郊外長崎町北荒井(現・豊島区要町)に移居
1927年(昭和02年) 博文館に入社『少年少女譚海』などの編集に従事。
1929年(昭和04年) 『少年少女譚海』に「大剣聖荒木又右衛門」を本名井口長次名で発表。
1933年(昭和08年) 「一年余日」を『サンデー毎日』大衆小説懸賞募集に応募して佳作となる。この時から山手樹一郎のペンネームを用いる。大林清・梶野千万騎らと同人雑誌『大衆文学』を創刊
1939年(昭和14年) 博文館を退社して作家生活に入る。
1940年(昭和15年) 「桃太郎侍」を岡山の『合同新聞』(後の山陽新聞)に連載。初めての新聞小説。作家としての地位を固める。雑誌『大衆文芸』を中心として「新鷹会」発足
1944年(昭和19年) 「獄中記」「檻送記」「蟄居記」の三部作(後の「華山と長英」)にたいして第4回野間文芸奨励賞を受賞。
1960年(昭和35年) 09月「山手樹一郎全集」全40巻が講談社より刊行される。
1975年(昭和50年) 「山手樹一郎短篇小説全集」全15巻が、桃園書房より刊行される。
1977年(昭和52年) 「山手樹一郎長篇時代小説全集」全84巻が春陽堂(春陽文庫)より刊行。
1977年(昭和52年) 05月勲三等瑞宝章を授与される。
1978年(昭和53年) 03月16日  病没。79歳。
1980年(昭和55年) 「山手樹一郎短篇時代小説全集」全12巻が春陽堂(春陽文庫)より刊行。

詳細をお知りになりたい方は以下をご参照ください。

伊藤文八郎制作 上野一雄補筆「山手樹一郎 年譜」
(上野一雄『聞き書き山手樹一郎』大陸書房 1985年 ISBN978-4-8033-0907-2 所収)
伊藤文八郎編「山手樹一郎 略年譜」
(山手樹一郎長編時代小説全集82,「江戸隠密帖 他一編」,春陽文庫,ISBN978-4-394-10182-6 所収)

作品多数。

[文学碑]
句碑「天地の春は豊かに月の暈」(新樹同人建立)
所在:東京都世田谷区北烏山5-10-1 宗福寺境内 なお、山手樹一郎氏の墓も宗福寺墓地に立つ

[ご案内]
故・山手樹一郎氏のご長男で、同じく作家であった、井口朝生(いぐちあさお)氏が1999年4月9日逝去されました。79歳。
1961年(昭和36年) 時代小説「狼火と旗と」で直木賞候補となる。
1973年(昭和48年) 「雑兵伝」「すみだ川余情」で日本作家クラブ賞を受賞。
繊細で、あたたかな作風が印象に残っています。