スティーブンソン「吉田寅次郎」
「宝島」や「ジキル博士とハイド氏」などで知られる、イギリスの作家、ロバート・L・スティーブンソン*が 吉田寅次郎 ("Yoshida-Torajiro")という日本人のことを、文章に書いていることは知られています。吉田寅次郎とは幕末・長州の志士であった、吉田松陰のことです。いろんな意味で興味深いものがあります。
* Robert Louis Stevenson, 1850 - 1894
スティーブンソンの "Familiar Studies of Men and Books" という本のなかに"Yoshida-Torajiro" という1章(第5章)が収録されています。 インターネット上で、 "Familiar Studies of Men and Books" を検索すると、グーテンベルグプロジェクトなど、たくさんの E-text が公開されていますので、英語が困らない方は、ご覧になってみてください。
日本語訳は、以下の底本に掲載されています。日本語訳を読むつもりで手にしたのですが、英文の e-text も制作してしまいました。 検索するのが、面倒な方は、以下の e-text をご利用ください。
E-text :
英文:YOSHIDA-TORAJIRO by Robert Louis Stevenson
底本:山口県教育会編「吉田松陰全集 別巻」(大和書房) 昭和49年11月刊 に収録の「スティヴンソン著『吉田寅次郎』」を使用。なお、この底本には、町田晃氏の訳文も掲載されています。
この底本の親本は、第15版スティブンソン全集の "Familiar Studies of Men and Books" の該当個所 となります。
日本語訳は、ネット上の翻訳サービスを使う手も?
参考:「吉田松陰全集」(山口県教育会編) には、
(1) 昭和9-11(1934-36)年、岩波書店刊行の10巻本 [定本版]
(2) 昭和13-15(1938-40)年,岩波書店刊行の12巻本 [普及版]
(3) 昭和47(1982)年,大和書房刊行の10巻+別巻1 の [大衆版] があり、
(1)は原本をそのまま起こしたもので、加除や訂正を加えることなく資料的価値は高いものであるが、反面、原本のほとんどが漢文であるなど、そのままでは簡単には読みがたい面がある。
(2)は(1)をベースに漢文を読み下し文にしたり、注をつけるなどして、格段に理解しやすくしたものである。
(3)は(2)をベースに、新仮名づかいに改めたり、注をさらに増やすなどしたうえに、(2)で省略されていた書簡や周辺の人々の日記などを別巻として加えたものである。